ACRUXのウエット・セッティング
2009年まで実業団のなるしまフレンドに所属し、ACRUXで数々のレースを戦ってきた木村将行さんが行っていたセッティングを紹介します。
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2008年TOJ(TOUR OF JAPAN)参戦での経験をで、「ウェット路面」での対応の必要性を感じ、以下のような対策を模索した。
【原因】
ウェット路面でフロントが浮いてる感じがする原因を考えてみた。 ちょうど梅雨時期なのでウェット路面でいろいろとテストを行った結果、原因は以下のように推測した。
■フレームの特性から
・軽いハンドリングと縦方向に柔軟なフォーク特性が裏目に出てフロントからのロードインフォメーションが
少なくなった
・後ろ三角の剛性が高いので、荒れた路面ではスタビリティーが悪くなる
■セッティングから
・タイヤの空気圧をフレームの特性を考慮しないで決めた
・リアハブの横剛性が足りて無かった
TOJ時は以前乗っていたフレームのセッティングそのままだった。
自分はかなり後ろ乗りなので、リアの空気圧はフロント+0.5kg/cmとしていた。
【対策】
まず、フロントのロードインフォメーションを高めるために、フロントの圧をリアに合わせて、0.5高くしてみた。
結果、ロードインフォメーションは高くなったが、柔軟なフォーク特性がスポイルされて、安定性に欠けた。
次に、リアの圧をフロントに合わせて0.5低くした。 これは安定性も上がって、バランスがいい。
リアのロードインフォメーションが少なくなったおかげでフロントのロードインフォメーションがかき消されることなくイイ感じに伝わってくる。 そして、路面が悪いコーナーでもリアの追従性が上がった。 しかし、転がり抵抗が増して進みが重くなるのと、高速で曲がると後ろの横剛性が弱くて曲がり難い、という欠点もある。
転がり抵抗が増すのはタイヤの銘柄にかなり左右されるので、抵抗が少ないタイヤを選べばそれほど問題ではない。
横剛性については、ホイル全体を見直すことにした。 タイヤがヨレが大きくなる分、ホイルの横剛性を少し上げた。
ハブのベアリングを交換、予圧調整し、スポークテンションもすこしいじった。
これで、再テスト。 かなり良くなった!
リアの路面追従性が上がって安定感も問題なし。 フルバンク時、後ろからグイグイ曲がる。 ACRUXの後ろ三角の高剛性が無ければここまで後ろから曲がる感覚は無いと思う。
乗り方をこれに合わせて少し変えた。 バンク中に少し荷重を後ろにすることで、後ろからグイっと曲がるようになった。
以上をまとめると・・・
・リアタイヤの空気圧を少し落とすことでフロントのインフォメーションを強調できた
・空気圧の調整は前後のロードインフォメーションが同じくらいになるように
・ACRUXの横剛性に似合った剛性のホイルを入れる
・リア荷重気味で乗ると後ろから曲がる
広島で行われた西日本ロードレースで実戦テスト。当日は雨。テストには良い。
レースは後半にスローパンクしてしまったが、それまでは不安感もなくコーナーを攻めることが出来た。
ただ、ACRUXの剛性ならもっと速く曲がることが出来ると感じたので、もう少しグリップの高いタイヤを入れたほうがいいと感じた。
Rexxam Co., Ltd. Sports Division